4月26日(日) 晴後曇

 高度の影響を受けているのだろう。深夜に頭痛がしてよく眠れなかったが今朝は収まったようだ。隣のテントを覗くと藤田さんの顔が腫れ上がっている。おまけに頭痛も訴えている。明らかに高山病である。それにも増して本人のショックが大きいようだ。一昨年ゴーキョピーク(5400m)に出かけた時は何ら障害なく頂きに立てたそうである。高山病であれば下山させれば良いし、本人も歩けない状態でもない。今後の日程を考慮しても、彼が一度キャンジンゴンパに下山して再度登ってきても最後のアタックには充分合流できる。本人も体調の具合を見て再度登ってくると言うのでシェルパのパサンが付き添って下山することにした。

 他のシェルパ達は昨日荷揚げできなかった荷物を取りに朝早く出かけていった。

 C1へ

 C1へ
 

私たちは彼らが登ってくるのを待って遅い出発となったがB・Cを後にした。

 B・Cから尾根を一つ越えて、三本の尾根と二つの谷が集中する急斜面をトラバースして一番奥の尾根に取り付く。

 雪の斜面は思ったより急傾斜で雪も深く長い。この積雪の下には今では使われなくなった夏道がある筈である。キャンジンゴンパから5122mのガンジャ・ラを越え、へランブーを経てカトマンズに至る道である。

 ヤンプーとプルパや他のシェルパが交代でラッセルする。目標物は目の前に見えているのだが中々近づかない。約4時間を掛け斜面を登りあがると台地となっていてそこがキャンプ予定地である。ザイルやスノーバー等装備品をデポして下山。

 藤田さんはキャンジンゴンパに下山してロッジに宿泊した。

 ランシサ・リ

 ナヤ・カンガ
 
 
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