原田美穂のモンゴル日記
 
 

 9月12日

 正午過ぎ、同行する斎藤先生と合流。モンゴル航空904便は定刻午後3時に関西空港を離陸した。出発直前になって現地では英語は通じにくいらしいので、ロシア語を勉強して下さいと言われたが、どうせゼロから始めるのならば、やっと旧ソ連崩壊によって民主化しつつある国なのだから、やはり母国語であるモンゴル語をやった方がいいでしょうという事になり、今更とは思いながらモンゴル語の本を買いに行ったのだった。テープは在庫が無かったので、インターネットで取り寄せてもらい、スーツケースに荷物を詰めながら基本会話を覚えた。

 機内アナウンス、乗客の会話、初めて聞く生のモンゴル語だ。私の隣の席のおじさんは、モンゴル焼酎アルヒを飲みながら、しきりに話しかけてくる。昨夜は資料の整理に追われ、ほとんど徹夜だったので、飛行機で寝ようと思っていたのだが、せっかくの機会なので、おじさんに挨拶の発音をチェックしてもらった。そうこうしているうちに、午後7時20分無事ウランバートルに到着。JICAの城水氏が出迎えに来てくれていた。車で少し走ると、牛や羊が道路を横切る牧歌的風景が現れ、町の印象は人通りが少なく閑散としている。考えてみれば、モンゴルは日本の4倍の国土に、人口はわずか230万人。それに比べて家畜数は3100万頭以上だということを思い出した。大使館の資料を読んだだけではピンとこなかったが、実際の光景を目にすると、実感できるものである。約20分でホテルに到着。通訳のチョロンさんと城水氏と明日からのスケジュールを打ち合わせる。

 

 

 町の珍商売

 体重を計ってお金をもらうおじさん

 

 外は暗くなって雨が降り出したので、夕食は斎藤先生とホテルで済ませ、長い一日が終わったと思いきや、部屋に帰ってお風呂に入ろうとしたら、バスタブがゴミだらけ。仕方なく自分で掃除して入浴後、やっと寝ようと思ったが、今度は寒すぎて震えが止まらないそれもそのはず、窓は二重になっているのだが、建て付けが悪く、隙間風がビュービュー吹いている。フロントに電話してストーブを持って来てもらい、ようやく眠りにつく。

 

 

 現地のバス

 
 
つづき