4月26日(月曜日)

午前中は大使館とJICAに行き、モンゴルの不動産登記制度の支援を今後3ヶ年計画で継続していくにあたっての実状調査という今回の目的を話したり、最近のモンゴル事情を聞いたりする。久保田大使もこのプロジェクトに興味をしめされていた。

昼食は打ち合わせがてら、通訳のウラナ君と中華料理に行く。彼はモンゴル外語大学卒業後、早稲田に留学していたということで、違和感のない若者言葉を話す。

渋谷の交差点に立つと、母国と比べてあまりの人の多さに気分が悪くなっていたそうだ。

納得。

 

 ゲルの大きさ

 私有化されたアパートの1階
 を改造して作ったブティック

 

 午後は固定資産管理局(不動産登記業務をやるところ)へ。政権交代により、局長も次長も前回とは変わっていた。局長は大学教授も兼ねているようで、現首相の先生だったとか。

専門は不動産らしい。

次長は実務上の最高責任者で法務省出身のエリート。不動産登記法の立法やアパートの私有化にも関与したらしく、机の脇には首相、大統領専用電話が置いてある。

故ゾリグ氏とはロシア留学時代の友人だったそうだ。

監査部長のチョロモンさんを交えて、調査のスケジュールを決めていく。

その後、登記官たちに再会の挨拶をしながら登記簿の保管室に入ると、何と、そこには可動式のファイルキャビネットが備えられ、山積みの書類が収められていた。

登記の「公開」のための第1段階として、まず、整理の重要性を強調した前回のアドバイスを早速実行してくれたようだ。

 

 去年と比べものにならない
 ほど整理されていた登記簿

 登記官は75%が女性

 

 夜はモンゴル銀行(中央銀行)取締役のガンゾリック、デルゲル氏とインド料理レストランへ。担保について前回渡した資料をもとに市中銀行の融資業務用マニュアルを作成中とのこと。ついては次回、日本の担保に関するセミナーを依頼され、食事の終わりに、ドルで払おうとすると、「うちはトゥグリグ(モンゴルの通貨)でしか受け取れません」とのこと。他では払えたのになぜだか不思議だったが、とにかく後日払ってくれればいいとのことでその日は帰った。後で聞くと、現在モンゴルでは通貨を発行しているモンゴル銀行が規則を作ってドル払いを禁止しているとのこと。それでも通常はドルで事足りるのだが、この日は審査部の取締役が2名同行していたので、店側も抜き打ち調査かと考えたのは無理もないことだ。

 
 
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